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動物薬剤師とは?世の中のペットがより長生きできる仕組みとは

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動物薬剤師

動物薬剤師とは、薬剤師免許を持ち、動物の薬物療法の知識を習得した資格保有者です。これは、現在商標登録申請中の民間資格です。

従来薬剤師の活動は、患者さんの治療や健康サポートに向けられてきました。しかし薬剤師が持つ専門的知識と経験は、動物の薬物療法にも応用が可能です。

近年、ペットの家族化が進んでいます。核家族化が進み、ペットを飼うにあたって、2人に1人が「人と同じように扱う」意識に変わってきています。そういったペットの健康サポート領域において、薬剤師のスキルのニーズが高まっています。

本記事では、動物薬剤師について詳しく解説します。

 

1. 進むペットの家族化とは

ペットの家族化

近年ペットの家族化が進んでいる

1-1. 核家族化とペットとの関係

核家族とは、社会における家族の形態の一種です。またそれ以外には、「拡大家族」「大家族」「複合家族」があります。

具体的には、「夫婦のみ」「夫婦と子ども」「父親または母親と子ども」「子供の両親または父母のどちらか一方と未婚の兄弟姉妹」のパターンがあります。1980年代から核家族化が進行し、1~2人で構成される世帯が増加しています。

また核家族化が進むことで、ペットを家族の一員として愛情を注ぐ傾向が増えています。その根拠として、家計に占めるペット関連の支出の増加があります。例えばペットフードの支出額は、2015年は約7,000円でしたが、2021年には約8,000円に上がっています。(※総務省統計局 家計調査 より)

1-2. 目立つペット用品関連の支出の伸び

また同じデータによると、他のペット用品の支出額は大幅な増加を示しています。例えば2015年は4,000円弱でしたが、2021年には約5,800円近くまで伸びています。ペットフードはペットを飼う上で必要不可欠なものですが、ペット用品の支出がこれだけ伸びているのは、ペットの存在意義が大きく変わっているからでしょう。

例えば、ペット用品のプレゼント商品も人気です。特に、「名入れ迷子札」「知育おもちゃ」「ペット用洋服」「犬用おやつ」といったペット用品は大人気です。

ペット用品の支出が増えている(※画像はAmazonより引用)

 

2. 動物病院における調剤について

動物薬剤師

2-1. 薬剤師法における規定とは

ペットの治療用のお薬は、法律的にはどう規定されているのでしょうか。薬剤師法では、「動物病院における調剤は獣医師か薬剤師が行うこと」と定められています。ただ現実的には、動物病院に薬剤師が在籍しているケースが稀です。

2-2. 動物病院における調剤の特徴

そのため獣医の先生が、ペットの診察からお薬の調剤まで、幅広く対応せざるを得ないという実態があります。特に院内調剤業務は、多種多様な薬や組み合わせを、「飲み方」や「飲む日数」に分けて分類し、袋につめるという作業があります。

特に動物は人と比べて体が小さいため、お薬の分量も少なくなります。また飲ませやすくするため、何種類も混合した粉薬状態にする作業もあります。例えば、お薬のパッケージを崩し、割ったり、粉にしたりします。そういう点においては、動物病院における調剤は、小児科に近いかも知れません。

ただ対象が人と動物の違いによる大きな違いは、動物病院の調剤パターンはより複雑だということです。具体的には、使用する薬の種類も多く、少量の難しい調剤になる傾向があります。

 

3. 動物病院における薬剤師の役割について

動物薬剤師

3-1. 薬剤師ならではのステージとは

薬のプロである薬剤師の専門的な知識や経験は、動物の薬物療法にも非常に役立ちます。例えば、動物はその種類によって食事の回数が異なります。そういった事情を考慮した薬物治療の設計が必要になります。

また「どんな治療薬が最適なのか」「どんな用法と用量がふさわしいのか」といった最適化作業も、薬剤師の技能が活用できます。従来は人が主な対象でしたが、今獣医療における薬剤師の可能性が大きく広がりつつあります。

3-2. ペット専門薬局サービスも登場

2020年4月、日本初のペット専門薬局「12(わんにゃん)薬局」がサービスを開始しました。その背景には、全国12,000の動物病院の7割が、獣医師1人と少人数スタッフという現実があります。

動物病院では、獣医の先生の調剤負荷が大きな課題になっていました。獣医の先生には負担が大きく、また通院するペットオーナーにとっても待たされる時間が長くなっていました。そこで12(わんにゃん)薬局を利用することで、獣医の先生は調剤業務をアウトソーシングでき、またペットオーナーはすぐに帰宅できます。ペットのお薬は、後日ご自宅に発送されるという仕組みです。

 

4. まとめ

核家族化が進み、コロナ禍があったこともあり、ペットを飼う方が増えています。

しかも、ペットは「かけがえのない家族の一員」という価値観が浸透しています。その結果、ペットフードの健康志向だけでなく、ペット用の服や知育おもちゃ、そして医療費にもお金をかける方が増えています。

そういったトレンドの中、薬剤師が持つ薬物療法の専門的知識と経験への期待は高まっています。

この動物薬剤師という職種の認知度が高まり、医薬分業が進むことで、より質の高いサービスが普及することが望まれます。

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