• UPDATE

分包機とは?おススメの機種やコスト削減方法を解説します

外部ページURL

分包機は、業務の効率化やサービスの向上、医療安全の確保など、様々なメリットがあります。例えば手作業で分包するより大幅な時間短縮ができ、よい専門性の高い業務に集中できます。

ただし薬局の経営者の方にとって、設備の導入は大きな経営判断になります。例えば分包機の種類や機能、価格をもっと知りたいと考える方も多いでしょう。

そこで本記事では、分包機導入の判断材料になる情報をできるだけ詳しく解説します。ぜひ、参考にして下さい。

1. 分包機の概要

1-1. 分包機とは

分包機とは、医薬品や食品、化学製品などの「粉末」「顆粒」「錠剤」「液体」を、決められた分量ごとに個別のパッケージに分けて包装する機械です。

例えば錠剤や散薬の計数、分包作業が自動化されることで、薬剤師や調剤助手の身体的負担が軽減されます。特に大量の処方箋を扱う大規模な薬局や、多数の患者さんを抱える病院併設薬局において、その効果は顕著です。

また機械による正確な分包は、薬剤の過不足や異物混入などのヒューマンエラーを防止し、調剤の安全性を高めることができます。

1-2. 分包機の種類

1-2-1. 散薬分包機

散薬分包機は、粉薬を自動で分包する機器です。計量機能や分割機能などを備えており、全自動タイプと半自動タイプがあります。

1-2-2. 錠剤分包機

錠剤分包機は、錠剤やカプセル剤を自動で分包する機器です。例えば錠剤の種類や数量を見分け、正確に分包します。また散薬分包機と一体化した機種もあります。

1-2-3. 散薬・錠剤分包機

散薬・錠剤分包機は、散薬と錠剤の両方を分包できる機器です。複数の薬剤を一度に分包できるため、効率的な調剤が可能です。近年多くの薬局で導入されています。

1-2-4. 全自動分包機

全自動分包機は、薬剤供給、計量、分包、カット、排出までを自動で行います。特に大量の処方箋を処理する場合に、調剤業務の効率化に貢献します。

1-2-5. 半自動分包機

半自動分包機は、薬剤の投入は手動で行い、分包は自動で行う機器です。全自動分包機と比較すると処理速度は低下しますが、導入コストは低くなる場合があります。

1-2-6. 分割分包機

分割分包機は、大量の薬剤を均等に分割して分包する機器です。特に散薬の分割に用いられることが多いです。

1-3. 分包機の機能

1-3-1. 自動鑑査機能

分包された薬剤の画像や重量を自動でチェックし、調剤過誤を検出します。

1-3-2. バーコード管理機能

薬剤や患者情報をバーコードで管理し、調剤履歴の追跡や在庫管理を効率化します。

1-3-3. 監査システムとの連動

分包された薬を監査システムと連動する事で、より効率的に監査を行う事ができます。

2. 分包機の使い方について

分包機には、手動式分包機と自動式分包機の2種類があります。以下にそれぞれの手順を記します。

2-1. 手動式分包機の使い方

2-1-1. 事前準備

分包機を平らな場所に設置し、分包紙をセットします。次に薬を準備します。例えば錠剤の場合はそのままで大丈夫ですが、粉薬の場合は事前に計量しておきます。

2-1-2. 分包

手動式分包機

錠剤の場合は薬槽に入れ、レバーを押して錠剤を一つずつ出します。そして出された錠剤を、分包紙に移します。一方粉薬の場合は、粉薬をホッパーに入れます。次にレバーを操作し、分包紙に粉薬を出します。その時必要に応じて粉薬を平らにします。

YouTube動画『手動式生薬分包機HC-003のご紹介』では、手動式分包機の具体的な使い方が解説されています。ぜひ、参考にして下さい。

2-1-3. シール

手動式分包機の場合、シール機を使って貼付します。

2-2. 自動式分包機の使い方

2-2-1. 事前準備

平らな場所に分包機を設置し、分包紙をセットします。次に薬を準備します。錠剤はそのままで、粉薬の場合はあらかじめ計量しておきます。そして分包機に薬の種類や量、分包の数などの情報を入力します。

2-2-2. 分包

自動式分包機の場合、スタートボタンを押すと、自動的に分包が始まります。そして分包が完了すると、自動的にシールされます。

3. 分包機導入を選ぶポイントとは

3-1. 処理能力

分包機の処理能力は、機種ごとの基本性能だけでなく、薬剤の種類や1包あたりの容量、設定変更の頻度などさまざまな要因によって変わります。高速分包機であれば、最大200包/分程度の処理が可能です。

しかし実際の運用では、品質管理や定期的なメンテナンスも重要になります。分包機を選ぶ際は、処理能力だけでなく、分包精度やメンテナンス性、操作性も考慮する必要があります。以下に目安を記します。

分包機の処理能力
・一般的な全自動分包機…約30~100包/分 
・高速分包機…約120~200包/分
・小型・卓上分包機…約10~30包/分

3-2. 操作性

分包機の操作性は、使用する環境や機種によって異なりますが、以下の要素が重要です。

3-2-1. タッチパネル式

最近の分包機はタッチパネル式が主流で、薬剤の種類や処方の登録が簡単になっています。またエラーが発生した際に、画面上に対処方法が表示されます。

3-2-2. ボタン式

タッチパネルがない機種では、ボタンで操作するタイプもあります。基本的な操作に慣れている人には使いやすいタイプです。ただしボタン式の場合、薬剤ごとの設定変更する時、手動入力が必要な場合が多いという特徴があります。

3-2-3. 設定のしやすさ

処方ごとの登録機能がある場合、一度登録した処方を簡単に呼び出せるため、設定変更の手間が省けます。また自動計量機能があると、手動で計量する必要がなく、スムーズに作業が進められます。機種によっては、ボタン一つで分包サイズを変更できるものもあります。

3-2-4. メンテナンスと清掃のしやすさ

分包機は、薬剤の種類が変わるたびに清掃が必要になります。そのため、部品が簡単に取り外せる設計のものが好まれるという側面があります。特に、ホッパーや投薬ユニットなどの粉末や顆粒が詰まりやすい部分の清掃のしやすさは大切です。

3-2-5. エラー対応のしやすさ

薬剤の詰まりや異物混入を検知し、自動停止する機能があるかどうか確認しましょう。またエラー時に音やランプで通知し、問題箇所を画面に表示する機能があると迅速に対応できます。例えば、一部の高性能分包機ではメーカーのリモートサポートを受けられる機能が搭載されています。

3-2-6. その他の便利な機能について

処方箋のQRコードを読み取ることで、自動で設定を反映できるQRコード・バーコード対応機能は作業を効率化できます。また処方データを管理システムと連携してミスを防止するクラウド連携機能や、音声ガイダンスも業務の精度向上に役立ちます。

3-3. 導入コスト

導入コストは、機種の種類や処理能力、メーカー、機能によって大きく異なります。

機種別の価格相場
・全自動分包機/約500万~2,000万円
・半自動分包機/約200万~800万円
・卓上型分包機/約50万~300万円
・粉薬専用分包機/約300万~1,500万円
※中古品なら、新品の30%~60%程度の価格で購入可能
※レンタルの場合、月額10万~50万円程度

3-4. ランニングコスト

分包機のランニングコストは、消耗品費やメンテナンス費、電気代、人件費などが含まれます。

3-4-1. 消耗品コスト

消耗品コスト例
・分包紙(ロール)…5,000~30,000円/本
・インクリボン…3,000~15,000円/個
・フィルター…2,000~10,000円/枚

3-4-2. メンテナンス費

メンテナンス費例
・定期点検(年間契約)… 10万~50万円/年
・修理費(部品交換含む)… 1回あたり5万~50万円
※モーターやセンサーが故障すると高額になる傾向があります

4. 分包機のコスト削減のポイント

4-1. 中古・リースの活用

新品の分包機は高額になるため、中古品やリースを利用することで、初期費用を大幅に削減できます。また中古品の場合、納品までの期間が短く、すぐに使用を開始できます。

リースの場合、定期的に最新機種に交換することで、常に最新の機能を利用できます。また月々のリース料を経費として計上できるため、会計処理が容易になります。

ただし中古品の場合、品質や状態にばらつきがあるため、信頼できる業者を選ぶことが重要です。またリース期間や条件によっては、購入するよりも総支払額が高くなる場合があります。

4-2. 分包紙のまとめ買い

分包紙を一括購入した場合、20~30%割引になるケースがあります。例えば、6連分包紙 2パック(100枚入×2パック、合計200枚、1,200袋)といったまとめ買いがあります。

5. 人気の分包機について

5-1. YUYAMA/litrea-i(リトリア アイ)

鑑査支援機能が付いている小型全自動錠剤分包機が、株式会社湯山製作所litrea-i(リトリア アイ)です。その特徴を、以下に解説します。

5-1-1. 鑑査支援機能

分包前に薬品の表裏を直接撮影し、分包終了と同時に画像を一覧表示します。そうすることで、鑑査業務の負担を軽減します。

5-1-2. 高い搭載能力

コンパクトな設計ながら、多数のカセットを搭載することができます。特に大容量のMカセットを多く搭載することで、効率的な分包が実現します。また新発売の固定半錠カセットにも対応しており、よりスピーディーに払い出しが可能です。

5-1-3. 効率的な作業

3つ先の処方までUCに割り当てることができ、作業効率を上げることができます。

YUYAMA/litrea-i(リトリア アイ)製品情報
・製品名/鑑査支援機能付き小型全自動錠剤分包機 Litrea-i
・外形寸法/幅660×奥行691.5×高さ1.982mm
・搭載カセット数/130個:M 66個 SS:50個 SSS:14個
・手撒き錠剤マス数/48マス
・分包速度/分包のみ : 60包/分(MAX)、鑑査支援あり : 40包/分(MAX)
・分包サイズ/横(90、80、76、70、60mmの5段階)×縦70mm

5-2. タカゾノ/Crestage-Pro2

株式会社タカゾノCrestage-Pro2は、便利な自動クリーニング機構を搭載しているのが大きな特徴です。主な機能や特徴を、以下に記します。

5-2-1. 高速・高精度な分包

最大50包/分の高速分包ができ、大量の処方箋にも迅速に対応できます。また独自の技術により、散剤や錠剤を高精度に分包し、調剤の安全性を向上できます。

5-2-2. 多様な分包方式

散剤や錠剤、散剤と錠剤の同時分包や交互分包など、20種類の薬の一包化が行えます。また最大999包までの長期処方に対応しています。

5-2-3. 自動清掃クリーニング機能を装備

残薬が生じにくいフィーダーと分包ごとの自動集塵・清掃機能により、衛生的な状態を保ちます。またメンテナンスしやすい設計で、日常の清掃も簡単です。

5-2-4. 自動錠剤供給装置との連携

別売りの最大100カセットを搭載した自動錠剤供給装置「T’ZA-100(ティーザ)」と連携できます。そうすることで、さらなる効率化を図ることができます。

タカゾノ/Crestage-Pro2製品情報
・製品名/全自動分割分包機Crestage-Pro2
・外形寸法/奥980×奥行678×高さ1.017mm
・入力装置/タッチパネルPC・シートキースイッチ
・分包数/散財1~186包(最大入力包数は999包)※1枚の円盤では最大93包、錠剤1~999包
・分包方式/散剤、錠剤、散錠同時、散錠交互、特殊
・分包速度/低速20~25包/分、標準35~40包/分、高速45~50包/分
・分包サイズ/70×60mm・70×70mm・70×80mm(標準)・70×90mm
・錠剤ホール数/48マス

5-3. トーショー/Ai-1920win

株式会社トーショーは、分包機を通じて調剤空間の最適化を推進しています。以下に、Ai-1920winの特徴について解説します。

5-3-1. コンパクトなのに大容量

トーショー独自のスライドキャビネット機構と、小型化に成功した「BC-4」カセットを最大192個収納できる大容量を実現しています。また、使用するカセット数は調整できます。メンテナンスや入れ替えは、正面から簡単に行えます。

5-3-2. IF機能でコンタミネーションを防止

「IF機能」はカセットの位置を自動で認識し、コンタミネーションを未然に防ぎます。またオプションの「U2ゾーン」を使えば、簡単に錠剤を追加でき、機械を止めずに分包できます。

5-3-3. R円盤テーブルは清掃も簡単

引き出し式のR円盤テーブルは、隅々まで手が届き清掃も簡単なのが特徴です。またスリーポインテッドスクレーパーを採用し、より高精度の配分を実現しています。過誤を減らし、確実な分包を行うことができます。

トーショー/Ai-1920win
・製品名/全自動分割分包機Crestage-Pro2
・本体サイズ/W1150×D680×H1940
・本体重量/680㎏
・カセット搭載数/192
・棚数/4
・1棚数あたりの搭載数/48個
・分包速度(分)/低35、中44、高50
・マス数/48

6. まとめ

分包機は、患者さんの待ち時間を減らせ、衛生面の向上も実現できます。また薬剤師が患者さんと向き合う時間をより確保しやすくなり、その専門性を活かすことができます。

国の大きな方針として、薬剤師は今後さらに服薬指導等でより対面業務にシフトすると予想されています。それを実現するためには、対面業務以外の部分の効率化が必要不可欠です。

分包機は、調剤業務の効率化を図ることができます。オンライン服薬指導などのDX化を含め、今後の薬局業界はよりテクノロジーを導入・活用することが求められるでしょう。

URL
AD 薬局生き残り戦略の良書
AD リクナビNEXTで理想の職場探し!