コンセプト

薬局経営.COMは、危機意識の高い薬局経営者や薬剤師の方向けのメディアです。

士業といわれる国家資格が必要とされる職業は、かつては安定の代名詞でした。薬剤師だけでなく、医師や弁護士、会計士、税理士など、多くの士業は難易度の高い試験に合格する必要があります。その結果、安定的な収入と社会的地位を手に入れることができました。

しかし昨今の社会環境の変化によって、国家資格を取得すれば安定を手に入れられる保証はありません。日本社会の高齢化と市場の縮小、IT技術の進化や地方の空洞化など、急激な変化に対応して生き残る必要があります。

薬剤師の場合、その約6割が薬局で働いています。その薬局の収益の基本は「処方箋の枚数」です。そのため、近隣に病院やクリニックがあると有利になります。またその処方箋に内訳になる調剤報酬は2年ごとに改定が実施され、対人業務へのシフトが鮮明になりつつあります。従来の調剤業務だけでなく、オンライン服薬指導などのDXを取り入れた業務がさらに求められるでしょう。

また薬局経営においても、DXはもはや不可避の流れになりつつあります。電子処方箋とレセコン、タブレットの連動による業務の効率化は今後より進化していくでしょう。また一包化の設備導入なども更に普及するでしょう。

このように、より患者さんのニーズに応える業務シフトは加速します。特に日本は超高齢化社会を迎え、通院が厳しい患者さんの在宅医療や介護との連携も視野に入れる必要があります。そこに食料品の安売り機能を持った調剤併設型ドラッグストアが急速にシェアを伸ばしています。このカオスな状況で、どうやって患者さんの満足度を獲得していくのかが問われる時代であるといえるでしょう。