G7保険大臣会合が、2023年5月13日(土)、14日(日)に長崎県長崎市で開催されました。G7は、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、日本と欧州連合(EU)の首脳が参加する国際会議です。
そのポイントを解説します。
1. G7保健大臣会合の議題について
G7保健大臣会合は、G7サミットに関連して開催される閣僚会合です。ここでは、国際保健分野の様々な課題について、G7の閣僚間で議論を行います。今回の議題は、以下に記します。
1、公衆衛生危機対応のためのグローバル・ヘルス・アーキテクチャーの構築・強化
2、保健システムの強化を通じたより強靱、より公平、より持続可能なユニバーサル・ヘルス・カバレッジ達成への貢献
3、様々な健康課題に対応するためのヘルス・イノベーションの促進
2. G7保健大臣会合の開催結果内容について
その開催結果内容が、厚生労働省のホームページに掲載されています。そのポイントを、以下に記します。
① コロナパンデミックの過渡期に初めてG7としての会合を開催
② グローバルヘルス・アーキテクチャー(GHA)を強化し、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の達成を再確認
③ ヘルス・イノベーションの活用と、国際社会と連携してこれらの重要な取組を支援する
④ 2月の地震の被害を受けたトルコ及びシリアの人々と連帯し、この大災害が及ぼした影響に取り組む我々の支援を引き続き行う
⑤ ロシアによるウクライナに対する侵略戦争を可能な限り最も強い言葉で非難する
⑥ スーダン国軍と即席支援部隊との間の進行中の戦闘を強く非難する
3. 注目のポイント
やはりここ数年で大量の死者を出したコロナに対する医療が、一番大きなテーマだと思います。開催結果の資料の中では、この文章がポイントだと思います。
G7保険大臣会合のポイント
我々は、ヒト・動物・環境における統合的なサーベイランスとオープンデータ共有のための、適時で、透明性があり、効率的で、多機関連携の取組を、データ保護規則を守りつつ行うことで、データ及び情報が共有されることの必要性を再確認する。このワンヘルスの観点では、生物学的安全性の担保を前提に、全ての国による人や動物の病原体について、遺伝子配列データの迅速な検出と透明性のある共有が必要である。
この「遺伝子配列データの迅速な検出」と「透明性のある共有」を、具体的にどう実現していくのかが注目です。
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